幸せマッドサイエンス 4/25 又吉直樹のヘウレーカを観て
こんにちは。今回はEテレで毎週水曜 午後10時に放送してる「又吉直樹のヘウレーカ」の4/25のアリについての回を見て「あのね」と思ったので書きます。
経済学を題材にしたオイコノミアが終わって新しく始まった番組です。面白いのでぜひ見てください。
今回はアリなんですけど。あの黒い虫ですちっさいの。自分の体重の50倍の物を持てるのは有名でウェイトフォーパウンド(もし同じ体重で戦ったら)だとかなりの強キャラだと思います。でも見た目が地味なのと投げキャラっぽくなるとおもうので僕は使わないと思います。
動物ウェイトフォーパウンドの格ゲーあったら面白そうじゃないですか?それかMOBA。クリエイターの方アイデアありますのでお待ちしております。
サボるアリはいないの?
今回のヘウレーカはこの疑問から始まります。働き者のイメージが強いアリですが、仕事が嫌になってサボるアリはいないの?とのこと。サボるの意味を調べました。
シンプルですね~。定義的にはこんな感じだと思いますが僕の考えを付け加えるとサボりたいと思うということは使命を与えられてるということだと思います。使命を果たすのはしんどいこと。しんどいゆえになまける。それは生きるための事でも自分のためになる事であっても一緒。しんどいことから逃げることという使い方が一般的なはず。
確かに気になります。サボるアリ。イメージとは真逆の存在を考える又吉先生には驚かされます。
アリの役目
アリには同じ種でもいろんな役目があってそれが解説されてます。
女王アリ(メス) 寿命10年~20年ほど
- 産卵する(ほぼ毎日)
- それ以外の労働はしない
働きアリ(すべてメス) 寿命1年ほど
- 食料の確保
- 巣の修繕
- 卵の世話
オスアリ 寿命2~3日ほど
- メスとの交尾
こんな感じです。驚いたのは働きアリがすべてメスであるということ。オスアリは交尾専門で羽が生えてるヤツです。同じ羽の生えたメスと結婚飛行をしメスと交尾し死にます。かわいそうですが結構これ動物あるあるでオスはこんな感じのヤツが多いです。むしろオスが社会的にも生物的にもマウント取ってる生物は少ないです。ちなみにメスと出会えないオスもいるのでさすがに?感はあります。
極端に見えるアリの仕事。皆さんはどのアリになりたいですか?身の回りのことをすべてやってもらえる女王アリ?しんどそうな働きアリ?一発狙いのオスアリ?
僕はそうですねー。どれも割とハズレな感じするので死んだら生き返る前提でオスアリを選ぶかもですね。飛べるし。
しかし彼らは自ら選んでその仕事をしてるのではありません。
どのアリになるか。それは生まれるとき受精したか否か。受精に成功したアリは働きアリに、受精をせず生まれたアリはオスアリになります。女王アリの事は解説が無かったのでわかりませんが巣に一匹しかいないのであればオスアリよりももっと天文学的な確率でしょうね。
そんなどうしようもないようなことでアリ生は決められています。まるで産業革命以前の人間の世界のように。
アリの分業
僕はリアルでアリを見たのは直近で記憶がないくらいアリを見てませんが、子どもの時はよくアリに触れていたのを覚えています。
地面に食べ物を探しに出たりするアリは老齢の働きアリだそうです。僕が触れ合っていたアリたちはすべておばあちゃんアリなわけで、僕はおばあちゃんになぜか好かれるのはアリと触れ合ってきたからなのかもしれません。
一見冷酷で非情な感じですよね、年老いたばあちゃんをコキ使って、さらに踏まれたり食べられたりする危険のある地表にいかせるのは。
しかしここで考え方を変えましょう。種や巣全体を一つの個体だとして考える超個体という考え方です。
若い働きアリはこれから長く働けます、老齢のアリはもういつ死んでもおかしくないのならば若いアリを命の危険にさらされるような地表に行かせるのは不合理です。若いアリも死に、老齢のアリも死ねば女王アリの世話をする働きアリがいなくなり巣もろとも共倒れです。
つまり種を残すためであれば老齢のアリは喜んで地表に行くというわけです。種を残すための究極の利他的行動です。この点に関しては人間がもっとも劣っています。そもそも利己主義者は人間にしかいません。しかし利己的であるべきだとも思います。
人間がしんどい、サボりたいと感じるのは利己的な存在である人間が利他的な事をするからだと又吉さん。確かにそうですね、仕事、家事、世話などやらなければいけないことなのにしんどい。その点アリはそれが無いわけで。
不思議な生き物ですよね、ほんと。僕もあります。利他的な事をしようとしたときに限ってもっと利己的でいいよみたいに返されること。結構キツイですよね、まぁ確かに恩でマウント取ってくる悪い奴もいるんで警戒するのも無理ないとも思いますが。
アリは幸せか?
番組ではミツツボアリというのが出てきます。
これですね。オーストラリアとか北アメリカの砂漠地方にいるアリらしいのですが、彼らには貯蔵専門のアリがいて巣の天井に張り付いて体に蜜をため、食料難の時に仲間に栄養を分け与える。そのためだけに生きています。
怖いですよね。なんていうかサイコ系青年誌のノリです。彼岸島とか。あれはギャグバトルですが。
甘いらしく現地の人は巣を掘り起こして食べるそうです。むしろ敵引き寄せてるじゃねーか!というのは野暮です。女王を守れたわけですから。それでいいのです。
彼らになりたいかと言われたらどうですか?いや~という方が大半だと思いますが、種を代表する名前を関した花形的存在であり、すべてのアリがなれるわけではない存在である彼らは本当に自分の運命を不幸だとおもうでしょうか?
又吉さんは、 「自分と比較して幸せかどうか考えてしまう、勝手にかわいそうだとか、本人たちは幸せかもしれないのに」と。まったくその通りで幸せを図るものさしの基準が自分なんですよね多くの人が。無理もなく自分の幸せしか感じれないのでその考え方になるのはしょうがないです。
自分は今幸せか?幸せな瞬間はいつか?他人と比較せず常に考える事が重要です。僕は¥500のラーメンに幸せを感じます。石油王は¥30000の比良山荘の料理になにも感じないかもしれません。あいつに比べ俺は劣っているとか、考える事が幸せを忘れさせてしまいます。しかもこれの良くないと所は勝手に悩んでること。アドラー心理学でいう課題の分離ができておらず、自分が勝手に不幸だと思うことで人を傷付けてしまってる人があまりにも多いです。
それに一番楽そうな女王アリも出産のときはめっちゃ痛いかもしれない。それを10年~20年毎日やらされるわけですからそりゃもうしんどいでしょう。超個体とは言え痛みは共感できないため働きアリは良かれと思って女王アリに餌をもってきます。なんでこんな痛い事を毎日やらされるんだって、働きアリは幸せだなと思ってるかもしれません。女王アリだって外の世界を見たいかもしれないですし。実は幸せそうなあの人もしんどいかもしれないのです。
しかしまぁ超個体として生存・繁栄が最優先なのでどんなアリも天寿を全うした時は幸せなアリ生だった!と思ってる事でしょうね。
まとめ
どうでしょうか。アリすごいですよね。番組ではほかのアリの巣に侵入して卵を盗み奴隷として育てて身の回りの世話をさせるサムライアリなるアリや毒針をもってて自分で狩りをするアリも登場します。それぞれの社会を形成し役割をもち生きています。
しかしそれらは遺伝子によって決められた生き方です。
人間のすごい所はどんな遺伝子で生まれようが運命を覆せるところです。
あとは
幸不幸は自分のものさしでしか決めれないので他人と比べて図ってはいけない
ということですね。
アリに生まれてきたらこうはいかんでしょうな。勉強になりますNHKさん。
ここまで読んでくれてアリがとうございます。それではまた次の記事でお会いしましょう!アリアリアリアリアリアリアリアリ!
アリーヴェデルチ(さよならだ)